美しきイベリア半島旅物語(ポルトガル編)

ヨーロッパ・イベリア半島4日目。

ん?

丸一日の移動時間を含めると5日目か?

 

非日常にどっぷり浸り
頭の片隅に帰りのフライト日時だけ
把握していれば、誰にも邪魔されずに自由でいられる。
そのための旅時間なんだから。

 

なぜ? ポルトガルなのか?
改めてお話しするね。

 

 

昨年の12月。
小学校、中学校、高校とクラスは違えど
同じ時間を過ごしていた旧友(義則君)が亡くなった。

 

享年61歳。

 

義則君とは、特に高校生の頃
彼の家の離れの部屋に、自転車飛ばして
夜な夜な着地点のない話をしたもんだ。

青春と呼べる時代に
恋愛、悩み、将来の夢もね。

 

 

HOMAREと義則君を探せ!(笑)

 

 

 

 

 

卒業し、僕は美容師を目指し東京へ。
義則君も親戚の靴工場で働くため上京。

携帯電話もない時代だったから
お互い連絡もせず、それぞれの時間に追われる毎日だった。

 

よく考えたら、そんな時代は
通信手段が今より数段少なくて
言葉にできなく伝わらない時間って
とても貴重だったような気がする。
想いが膨らむからね。

 

今は、早過ぎて密過ぎて
いやはや疲れるよね。

生活の中に「間」を作るのも大切だって
旅に出るといつも思うね。

 

 

 

 

話を戻すね。

 

しばらくして義則君から一通の葉書が届いた。

 

「誉。 お久しぶりです。
僕は神戸から船に乗り、今、上海にいます。
これから大陸を巡り、チベット〜インドへ行きます。
沢木耕太郎の「深夜特急」だね。
これからどう生きるか?
また連絡します。」

 

うん。
まさしくバックパッカー義則君だな。

 

その後も、旅先から何通か葉書が届き
元気に過ごしていることがわかった。

 

しばらくして、ブラジルで鍼灸師の資格を取り
導かれるように、憧れの檀一雄と
高倉健が過ごしたポルトガルの地に到着。

 

ブラガという街に「日昇庵」を開業。

 

 

 

 

順風満帆。
そんな言葉が合うように
義則君は異国の地で認められていった。

 

やがて、ポルトガル人の奥さまと結婚。

 

 

 

 

しかし、突然の別れ。

 

 

「白い蝶を見つけたらそれが私よ」

 

 

 

 

 

 

生前、義則君とはいろんな話をし
いろんな国へ出かけた。

前世、生まれ変わり、言霊、宇宙、UFO
隠れキリシタンの歴史、闇の勢力、次の世界の話。

サンミゲル島、インド、ネパール、モロッコ、スペイン巡礼。

彼からの影響は計り知れない。

 

それから何年経ったのだろう。

ずっと一人でいた彼は昨年再婚し
また新しい人生を歩んでいく最中だった。

 

 

今回で3回目のポルトガル。
彼との思い出の軌跡を、もう一度巡り
最後のお別れの旅でもある。

 

 

 

バルセロナから早朝飛び立ち
1時間でポルト国際空港に着いた。

 

 

 

迎えに来てくれたソニアと
久しぶりの再会。

 

 

 

嬉しい、ありがとう。

 

 

美しいポルトの街は世界遺産にも登録されている。

 

 

玄関口のサン・ベント駅は
アズレージョ・タイルで装飾されていて
まるで美術館のようだ。

 

 

 

 

 

 

気丈に振る舞っていた彼女だけれど
義則君の話になると
大粒の涙を浮かべていた。

 

 

アルマス礼拝堂。

 

 

ブルーのアズレージョタイルに包まれた
息を呑むほど美しい教会。

 

 

ソニアの運転で
彼がいるブラガへ移動。

 

 

 

高台にそびえ立つ
サメイロ聖母の聖地。

 

 

 

ここも何度も訪れた場所。

 

 

こんなに素晴らしい空なのに。
入ってくる青さがつらすぎる。

 

 

 

 

感傷的になってばかりでも
しっかり食べないとだ。

 

 

ふたりとも、泣き顔だね。

 

 

 

2日間の短い滞在は
義則君が最後に作った
未完のビレッジに泊まらせてもらった。

 

 

 

彼の遺影に手を合わせ
詰め込み過ぎた心を整理しよう。

 

明日はお墓参り。

ゆっくりと駆け足で過ぎていくんだろうな。